2009年10月20日火曜日

地口行灯

以前、杉浦日向子さんの本で読んだ「お経のもじり」が思い出せず。
どの本に書いてあったかもわからず、片っ端からパラ見するも不明。
で、インターネットに頼ることにした。
「<地口>で出てくるかなぁ?」
などと探す。

*結局、お経のもじりは探している間に自力で思いだす。
「南無大師遍照金剛」=「生麦大豆二升五合


探しているうちに地口行灯が面白くて脱線。
絵の軽妙さもさることながら、地口のバカバカしさ。
「関東では初午に飾られることが多いのか。今度見てみたいな」と思っていたら。

翌朝、通勤途中にあるこぢんまりした神社に幟が立っていた。
「ああ、お祭りなんだな」と通り過ぎる。
帰りには神社周辺に20個程の行灯が出ていて火が入っていた。
見ると昨日ネットで見た地口行灯!
なんてタイムリー!!
一旦通り過ぎるもUターンして神社前まで戻る。

社殿に人がいたので、「写真撮ってもいいですか?」と声を掛ける。
4~5人のお年寄りがいて(直会中?)、そのうちの一人が出てきてくれた。
どうやらいい気分のご様子。

「あんたどこの人?」
「**です」
「わざわざ来たの?」
「いえ、通勤の途中だったもので…地口行灯、面白いですね。」
「珍しいだろう?」
「ええ、初めてみました…お神輿、渡御したんですか?」
「いやいや、もう人がいねぇで、かざるだけだぁ。」
「もったいないですね、せっかく立派なお神輿なのに。」
「子どもが少なくなってよぉ、その少ない子どもも大きくなって皆でていっちまったからなぁ…くぁwせdrftgyふじこ」
「ごめんなさいねぇ、酔っ払ってるから。」と奥様?登場。
「ゆっくり見ていってね。」
「ありがとうございますー。」

で、撮影したのがこちら。


<雀道成寺=娘道成寺>


<ろうそくまて=盗賊まて>


<はだかで田っぽれ田っぽれ=甘茶でかっぽれかっぽれ>


<鼻高きがゆえにたんとからす=山高きが故に尊からず>


<こものもろのう=高師直>


<とんでゆに入る夏のぶし=飛んで火に入る夏の虫>


<なかむらみかん=中村芝翫>


<わるいたばこもうりよでうれる=丸い卵も切り様で四角>


<通いなげたる土手八丁=通いなれたる土手八丁>


<井戸の渕には戸は立てられぬ=人の口には戸は立てられぬ>


<坊主がひくけりゃ下駄までひくい=坊主が憎けりゃ袈裟まで憎い>


<玉あげがんほどき=生揚げがんもどき>


<ふられてかえるあほうもの=振られて帰る果報者>


<わろう顔にはふぐきたる=笑う門には福来たる>

参考
江戸歳時記をあるく第五回
江戸歳時記をあるく第十七回

中はちゃんと蝋燭だった。
しかも和蝋燭!
お祭りにおけるあかりは電球で済ませるところが多いのに。
(火事の心配ないし。)
いつまでも続けて欲しいなぁ。

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