実家から着物を運び出した。
しかし、どうしても見つからない物が二点。
長襦袢と袋帯。
私の部屋にはなかった。
着物は小物類とまとめてあったので、そこになければ後は…
まず、祖母の遺品(主に着物)が入っている箪笥を探した。
因みに、この箪笥の前は私の目線の高さまで兄の車のパーツ類、工具が占拠していて、
ひきだしをあけるのに一苦労。
パーツが壊れようが知らん。
ドッカンガッチャンよけて箪笥を開けた。
が、無い。
おかしい。最有力候補だったのに。
次は母の箪笥だ。
長襦袢は母の物と柄が似ていて、よく母は私の長襦袢を「これは私のだ!」と言っていたので
間違ってしまわれた可能性がある。
帯も、最後に使ったのは私の結婚式の時。(母に貸した。)
こちらも母の箪笥に入っているかもしれない。
が、無い。
正直、この二ヶ所以外で着物の置き場は考えられない。
しかし、母はズボラだ。
いわゆる片付けられない女だ。
(実家はゴミ屋敷)
「クリーニングだすから」などとそこいらに放置しているかも、と廊下に置いてある衣装ケースや、
洋服の入ったカゴをひっくり返した。
うわー、母の訪問着が丸まったシーツの下からグシャグシャになってでてきた(汗)
ここにあるのか…?と一抹の不安を覚えつつ探すも、
そこには半纏や股引きなど祭り衣装ばかりだった。
これが土曜日の話。
月曜日。
父から「洗面所に草履が入った袋が見える」と聞き、再度捜索に。
洗面所(兼、脱衣場)は三畳くらいのスペースだが、箪笥や衣装ラックが置いてあり、
その付近には何か入ったビニール袋、段ボール、古雑誌などが積まれている。
草履の入った袋は最下層だ。
いきなりそれを引っ張ったら上が雪崩を起こす…
仕方無しに上から少しずつ下ろす。
何故か、区の名前の入ったトランシーバーが三台ある…借りてそのままか、
ずいぶん古い型だったので「処分するなら私が使うワ」ともらって来たな、きっと。
(こうして汚屋敷は作られる)
草履の入ったビニール袋にやっとたどり着く。
スーパーの袋じゃねぇか…(;´Д`)
草履は金だ。結婚式に履くやつ。
目的(帯)に近づいた!?
草履の入った袋には、帯〆、帯揚げ、肌襦袢、腰まくらがグシャグシャになって入ってた。
隣の袋(もちろんスーパーの袋)からは帯板か飛び出してる。
こっちも着物系か。と引っ張りだすと…
あった!私の帯!!!
丸められてるけど…(泣)
その袋には私の帯と帯板、母の留め袖が入っていた。
留め袖もグシャグシャ…ま、私のじゃないからいいや。
帯は、妹の結婚式の時にために、訪問着と合わせて誂えたもの。
安い買い物ではなかったのに!
買った時、母も一緒だった。
知らないはずはない。
着物は私がどうしても気に入った物があり、それに決めた。
帯は…となった時に、店はやたら高いのをすすめてきた。
高いだけあって素敵ではあったが、私としてはもう少し手頃な価格の物が良かったので
即決は避け、家に帰り母に話した。
「店員がちょっと強引だから、一緒にお店に行って、
もう少し手頃なものがいいと主張して欲しい」と。
(20代初めの私、強引な店員に断れる強さはなかった…)
かくして母と連れだって店へ。
店員は件の帯を母に見せる。
母の口から出た言葉は
「あら…素敵!mug、これは良いわよ!年齢を選ばないし!これにしなさいよ!」
「さすがお母様、わかってらっしゃるわぁ♪」
背後から撃たれた私はその帯を買った…
妹の結婚式当日。
式場で着付けをしてもらっている時、担当の方が
「あら、お嬢さんの帯の方がお母様の帯より格が高くなってしまうから、
お母様の帯とチェンジしましょうね。」
「そうなの?悪いわね、mug。」
はぁあぁぁああ??
私、この日の為に誂えたのに!?
最初に使うの私じゃないっておかしくね??
しかし時間は迫り、言われるがまま…
そんな帯。
私の結婚式の時に「貸して欲しい」と言うので貸した。
2008年の2月だ。
クリーニングして返すと言ったよね?
何で洗面所で丸まってんの(怒)
昨年11月に従姉妹の結婚式があったので、その時に使ったのかもしれない。
そうとしたって無断使用の上10ヶ月放置…
母はジャイアニズムの持ち主。(本人に自覚無し)
貸した物が返ってこないのはしょっちゅう。
しまいには「あれは私のだ!」と言ったり、「そんな物借りてない!」と言ったり。
もうあの帯は母の中で母の物になってるのかもしれない………。
そして、未だ見つからない長襦袢は何処………
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