虹やHaloに興味を持ってから、様々な現象があることを知りました。
で、虹には「傍心虹」なるものがあるそうで、
それは通常の虹の出現位置から
42度(または84度)右か左にずれたところに中心を持つそうです。
写真で捉えたものは無いようですが、それらしき絵は残されています。
ドイツのサイト、AKMより
「未解決の虹」
「Reflected-sunlight rainbows」
日本でも一件観測例があり、足尾銅山にそのことを記した看板が存在します。
看板によるとこの記録は「気象集誌 第二集 第七巻 九号」に記載されているとの事。
古い気象集誌のPDF化がされていて、目的の第二集は半年前に読めるようになった様子。
(ずっとPDF化がすすまなかったのでしばらく見てなかったらいつの間にか…)
言葉遣いが古いので括弧書きで読み、意味をつけてみましたが
間違っている可能性もあります。ご容赦を。
以下転載。
***************それは通常の虹の出現位置から
42度(または84度)右か左にずれたところに中心を持つそうです。
写真で捉えたものは無いようですが、それらしき絵は残されています。
ドイツのサイト、AKMより
「未解決の虹」
「Reflected-sunlight rainbows」
日本でも一件観測例があり、足尾銅山にそのことを記した看板が存在します。
看板によるとこの記録は「気象集誌 第二集 第七巻 九号」に記載されているとの事。
古い気象集誌のPDF化がされていて、目的の第二集は半年前に読めるようになった様子。
(ずっとPDF化がすすまなかったのでしばらく見てなかったらいつの間にか…)
言葉遣いが古いので括弧書きで読み、意味をつけてみましたが
間違っている可能性もあります。ご容赦を。
以下転載。
11、月虹
観察者 栃木県足尾町大字通洞古河社宅内 原口伊勢吉氏、寺井信吉氏
時日 昭和4年5月24日午後8時より同9時30分の間
観察者の位置、足尾町通洞古河社宅前
虹出現の位置、所謂足尾銅山をなす山塊は標高1273mの備前楯山より始まり、略々(ほぼ)南方に走り標高1100mの水山800mの猿澤山等を経、遂に渡良瀬川が小瀧方面よりの支流と合する所にて終るものにして、備前楯山より東方にも走り次に南に走る小なる枝脈金龍山900mも亦(また)此(この)一部をなす。
通洞社宅は標高630mにして北方に金龍山を北北西に備前楯山を北西に水山を西方に猿澤山を望む。
虹は猿澤山の南方より備前楯山の前方水山の東端なる支峰に大きく懸り(かかり)しものゝ(の)他に、水上(水山の間違い?)の東端より金龍山の南方に懸りし小なるものを同時に見、始めより30分後備前楯山より北方に稍(やや)小なるもの1個合計3個を認めたり。
虹の出現中は備前楯山の中腹(1100m)以下は月光を受けず、此は観測者の位置に於て(おいて)は勿論にして、虹の消えし後始めて(初めて?)月を見たり。此通洞の南東南に1024mの山、その南東に地蔵岳(1274m)あり。二者共に東北より西南に走り足尾町一体を月光より遮るが為なり。
月齢 4月16日、月は観測者の位置より南方稍々(やや)西寄りに当る。虹出現の際は備前楯山上方のみ月光を受く。
天候 午前は風弱かりしも午後に至りて静まり、雲足早かりしも虹の出現頃止む。
備考 虹は鮮明にして橙色を主とせしも、大体に於てスペクトルの各色を認め得たり。観測者の位置より東北約1.6kmの地点にある渡良瀬社宅前に於ても殆ど同位置に同様に虹を認めたるものあり。
***************
月齢の4/16というのは旧暦です。
十六夜ということですね。
十六夜ということですね。
図版の添え書きを読める範囲で書きますと、左より
猿澤山(880米)
上?番坑(通洞坑)
水山(1100米)
(鮮明ナリ)
通洞社宅
渋川
簀子橋?坑
(鮮明ナリ)
備前楯山(1273米)
金龍山(900米)
(??)
猿澤山(880米)
上?番坑(通洞坑)
水山(1100米)
(鮮明ナリ)
通洞社宅
渋川
簀子橋?坑
(鮮明ナリ)
備前楯山(1273米)
金龍山(900米)
(??)
??連山の地形???
月光??虹???
?は何と書いてあるかわかりませんです…
月光??虹???
?は何と書いてあるかわかりませんです…
山の名前と標高はいいとして、他は
あくまで、私にはこのように読める、という程度のものです。あしからず。
廃墟好きの方のHPを見ると、「上?番坑」と言うのは
?に数字が入り、何階層なのかを示すようです。
現在の地図です。
マピオンの地図を標高ごとに部分的に色づけしてみました。
社宅というのが銅山の社宅とすると
画面下の赤い星の位置が通洞社宅、
画面右側の青い星が渡良瀬社宅です。
記述通り、約1.6km離れているのでおそらく合ってると思うんですが。
備前楯山から東へのび、更に南にのびているのが金龍山。(記述通り)
備前楯山の南、画像の中央部分の高い場所が水山です。
猿澤山の名前は検索してもわかりませんでした。
記述通りならば水山から南方にのびる峰がそうなのでしょう。
昭和初期から数十年経ってますし、多少の地形変化はあると思います。
当日のデータを調べてみました。
昭和4年5月24日の月齢は14.9
月の方位 高度
20時 124.269 20時 3.851
21時30分 139.570 21時30分 16.759
「月は観測者の位置より南方稍々西寄りに当る」と書かれていますが
月の方位は東南東から南東辺りです。
直前に、「南東方向に山があって月光を遮っている」と書かれているので
単に書き間違いでしょう。
しかし、観測者から北に当たる位置にも虹が見えていたとなると
南方から何がしかの光を受けていた可能性は捨て切れないような。
もうちょっと広範囲な地図。
南西方向は山がありません。
何か、この方向から光が…とか。
その画像を無断使用(ごめんなさい)して気象集誌の図版の再現をしてみます。
写真の方が若干視点(標高?)が高く東寄りでしょうか。
虹の色の順は勝手にこの順にしてみました。
主虹と副虹で接するのはおかしい気がしないでもないですが。
色々書いてみましたが、結局なんの解決にもなっておりません…。
廃墟好きの方のHPを見ると、「上?番坑」と言うのは
?に数字が入り、何階層なのかを示すようです。
現在の地図です。
マピオンの地図を標高ごとに部分的に色づけしてみました。
社宅というのが銅山の社宅とすると
画面下の赤い星の位置が通洞社宅、
画面右側の青い星が渡良瀬社宅です。
記述通り、約1.6km離れているのでおそらく合ってると思うんですが。
備前楯山から東へのび、更に南にのびているのが金龍山。(記述通り)
備前楯山の南、画像の中央部分の高い場所が水山です。
猿澤山の名前は検索してもわかりませんでした。
記述通りならば水山から南方にのびる峰がそうなのでしょう。
昭和初期から数十年経ってますし、多少の地形変化はあると思います。
当日のデータを調べてみました。
昭和4年5月24日の月齢は14.9
月の方位 高度
20時 124.269 20時 3.851
21時30分 139.570 21時30分 16.759
「月は観測者の位置より南方稍々西寄りに当る」と書かれていますが
月の方位は東南東から南東辺りです。
直前に、「南東方向に山があって月光を遮っている」と書かれているので
単に書き間違いでしょう。
しかし、観測者から北に当たる位置にも虹が見えていたとなると
南方から何がしかの光を受けていた可能性は捨て切れないような。
もうちょっと広範囲な地図。
南西方向は山がありません。
何か、この方向から光が…とか。
その画像を無断使用(ごめんなさい)して気象集誌の図版の再現をしてみます。
写真の方が若干視点(標高?)が高く東寄りでしょうか。
虹の色の順は勝手にこの順にしてみました。
主虹と副虹で接するのはおかしい気がしないでもないですが。
色々書いてみましたが、結局なんの解決にもなっておりません…。
1 件のコメント:
私もこの虹には子供の頃からとても興味がありました。
傍心虹、一度でいいから見てみたいです。
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