2016年3月25日金曜日

「これが芦田豊雄だ!」トークショーを見てきた

3/21に東京アニメアワードフェスティバル2016
アニメ功労賞部門受賞記念「これぞ芦田豊雄だ!」スペシャルトークショーを見てきました。


開場待ちする人々の中を見渡したら
(わーっ!わたなべさんだ!!)と思い、ジロジロ見ては失礼と振り返ったら
(ぎゃー!神志那さんがー!!)っと、挙動不審なわたくし。
口から心臓が飛び出るかと思いました(笑)

程なく開場し、始まる…

スクリーンに田中真弓さんが。
芦田さんの思い出を語る。

「スタジオ・ライブに遊びに行ったら、トイレの蓋を開けたところに『歓迎 田中真弓』と書かれてて。
それまで何人もトイレに行ってるのに誰も教えてくれなくて。そんなお茶目なところの有る方でした。
焼酎がお好きで、飲みながら私も親父化しちゃってね。」

語りながら、鏡とメイク道具を持ってメイクしていく。
親父メイクが完成したところで、天にむかって「楽しもう!」と声をかけてトークイベントのスタート。

続けてスクリーンに映ったのはワタルのOP「STEP」
続いて1話のBパート。
ED「a・chi-a・chiアドベンチャー」

そのままグランゾートのOP「光の戦士たち」
1話のBパート。
ED「ホロレチュチュパレロ」

上映が終わると椅子がだされパネラーの方々が着席、自己紹介。
座っていた順に(上手から)
わたなべひろし氏(スタジオディーン)=わ
松下浩美氏(スタジオびゅうん!)=松
神志那弘志氏(スタジオ・ライブ社長)=神
渡辺敦子氏(フリー)=渡
の4名。

ちなみに司会はアニメ様こと小黒祐一郎氏=小
このあとの流れを紹介。
トークをはさんで、手がけた作品のダイジェスト上映、もう一度トークして作品上映で終了。


Q芦田さん、ライブをどのように知ったのか。
わ「ヤマトて芦田さんを知り、憧れてライブに入社した。」
松「芦田さんがどんな人か全く知らずにライブに入った。入ってから『へー、そんな凄い人なんだ』と思った」
渡「学校の先生として会いました。」
(神志那さんがなんと仰ったか忘れてしまいました。神志那さんはわたなべさんの後輩なので追っかけ入社なのはらでぃっくなどで語られています)

Q芦田さんのキャラクターとは。
わ「やわらかく、優しい線に憧れた。でも岩とかも凄くかっこいい。」
松「デッサンではなくデザインから引かれた線だから、ある角度はビシッと決まってるのに、横顔は?後ろは?となると立体で捉えづらく、動かすのに苦労した。」
?「全身像とバストアップで頭身が違ったりね(笑)」
神「良く言うと常に進化してた。(他の人が)最初のキャラ表で描いてくると今の芦田さんの絵と違う(笑)」
渡「『こういうヒジを女の子は喜ぶんだよ』とか言ってて、転がされてる感がありました(笑)」
神「とにかく線がきれいで、それを動画で引けない。」
わ「渡された原画を持って帰りたかった(笑)」

Qライブではチームとしてキャラクターデザインをつとめることがあったが、芦田さんはどのように関わっていたのか?
神「主要キャラはだいたい芦田さんが…グランゾートなら、大地、V-メイ、グリグリが芦田さんで、ラビとエヌマは上杉…上杉はその時、入社1年目だったっけ?ナブーが吉松で、シャマンは…」と松下氏の方を見やり
松「俺のシャマンは没になった」
小「新人にもチャンスがあったのですね」

Q新人育成について
わ「ミンキーモモのOPは(わたなべ氏の)名前を出してくれるよう葦プロに掛けあってくれた」
神「育てようとして育てていると言うよりは、新人にやらせてみて出てきたものを楽しんで、それを自分の糧にしていたと思う」
松「でも俺天才!俺が一番!て思ってたよね」
渡「最後に目立つのは俺(笑)ネオ芦田を作りたい、量産型芦田豊雄とか。『人材は宝』と言っていた。『ライブは良い人材が揃っている。売ったらスゴい値段になる』」
神「一度『売ろうか』と言われて止めました(笑)自分が社長になってみて改めて、『描くのも社長業も育成も』というのは、もの凄く大変なので凄いなあ…と思います。」

作品ダイジェスト上映
編集したのはわたなべ氏。
わ「正直、亡くなったときは泣かなかったんですけど、映像編集してたら泣けて…涙が止まらなくなって。」

ガリバーボーイ
ミンキーモモ(初代)
ガラット
小助さま力丸さま
北斗の拳
009(2001年版)
ヤマト
ダイアポロン
(都合上、OPのみであったり作中のワンシーンであったり、色々)

神「こうしてみると、手が特徴的。古い作品を見てもすぐにわかる」

Q普段の芦田さんはどんな方?
神「新しい物に敏感で、流行通信などのファッション誌を渡された。『時代の先端を取り入れろ』と。」
松「いつ仕事してるのかわからなかった。(自分が)仕事をしてると『つきあえ』と連れ出されてカラオケ行って。仕事があるからと抜けようとすると『松下すぐに帰っちゃうんだもんなー』って(笑)」
わ「勝手に他人の分の曲も入れちゃう。そして勝手にハモる。しかもヘタ(笑)」
小「いつもその様な感じで?」
渡「多分、みんなやられてると…ライブ社員の洗礼?(笑)」
松「でもちゃんと次の日修正が上がってる。本当にいつ仕事してたんだか…」
神「カラオケの後だろうね(笑)」
渡「『ガツガツ働くのって格好悪い。遊んでるのにいつの間にか仕事が終わってたら格好良い』と言っていました」
松「絵描きは芸人と一緒。だから『遊べ!』」
小「エンターテイナーですね」

渡「ご飯を食べていたら側へやってきて『吉松は昔、美少年だったんだよ…』と言って去った。『恋人は居たほうが良い』とも言われていたので節制しています。先生も彼女たくさん居ましたし。」
わ「言わないでおいたのに…!」
渡「言っちゃマズかったですか!?」

Q雑誌などで見せる『面白いおぢさん』という印象があるのではないかと思いますが?
小「私が以前インタビューした時に、(そういうつもりで)お話ししたら『君、真面目にやっとるのか!?』と…実際はとても真面目な方だったのでしょうか?
パネラー一同、一斉に首をかしげる。
わ「いや、遊んでばっかり…会社の裏で『スタジオ同士の抗争勃発!』とか変な写真撮ったり…」
神「OUTのね(笑)雑誌の企画で『尻を出せ』と言われた事があって」
小「生ですか?」
神「結局やらなかったんだけど、今思えば出しとけば良かった(笑)」
小「自分の殻を破る的な(笑)」
神「『お前は真面目すぎるんだよ!』ってことだったのかな。その後らでぃっくで車舐めたりしたけど(笑)」

Qトークイベントに出席出来なかった青木氏のメッセージ
「芦田さんは"アニメ絵"を完成させた」(本当はもっと長いメッセージでした)
?「ワタルとかの、走るときに足がグルグル回ってる表現とか」
松「あれは枚数制限のせいもあって…描くのがラクでした」
小「新しい表現を作られたのですね」
神「なのにキャラは動かしづらいっていう(笑)」

印象的だった神志那さんのお話。
神「他のどんなアニメーターに会っても緊張した事はないが、芦田さんに会うのはいつになっても緊張した。その事を芦田さんに話したら『それが正解』と。いつまで経っても雲の上の人。」

バイファム最終話「いつまでも13人」を上映してイベントは終了しました。

*トークの内容は前後しています*

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芦田さんの彼女とか(笑)
ネタとしか思えません。
OUT読者なら「その時100万人の愛人が」くらい余裕で想像します(笑)

私としては、作られる作品や誌上から受けた印象も、身近にいた方のお話もさして差がありませんでした。
たくさん遊んで、仕事は速い。
世の中の流行を抑えて作品へ転化し、新しい表現を模索する。

予習としてらでぃっく1~3と芦田豊雄イラストレーションズ、らでぃっくⅡを読んでいきましたが、言ってることは一貫してます。
たくさんあるおふざけ記事の中に少し、アニメーター志望者に「学校へ行って社会を学べ。アニメしか知らない奴が作るアニメは面白いか!?」といった感じ。
80年台には「アニメは冬の時代」と仰ってました。
アニメ視聴層の理想形「たくさんの子供が視聴して、年齢があがるにつれ減っていく末広型」が
「頭でっかちのコマ型になっている」というお話。
(少子化も手伝って今はさらにその形が進んでしまった印象。)

らでぃっくⅡで、「頭が大きくなりすぎたキャラをコピーして切り貼りして…」なんて冗談やってましたが、デジタル化の進んだ現代ではそんな事当たり前になりました。

そういったことを見通していらした。
なかなか出来ないことです。

愛すべき偉大なる芦田のおぢさん。
カリスマ・ダイアポロン・芦田!
永遠なれ!!









開場前、ロビーに芦田さんのご子息がいらっしゃいました。
ニコニコと、開場待ちしてる人たちをカメラに収めてました。
芦田さんに報告してくださったことと思います。

2016年3月18日金曜日

自己紹介

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たくさん趣味はあるのに、どれも中途半端になってしまう私mugの制作物を公開しています。 主にイラストやペーパークラフト、ちりめんのつまみ細工をしております。